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「観察と思考」入試解説 - 早稲田大学文学部2019英語大問4

 

「観察と思考」入試解説・早稲田大学文学部2019英語大問4

こんにちは!
諏訪孝明です。

本日は、2019年に行われた早稲田大学文学部の英語大問4を解説します。
 

注意

①著作権に配慮し、本文は載せませんので手元に用意して以下の解説をご覧ください。
②「観察と思考」がテーマなので理屈っぽく書いています。あなたにとって自明な箇所は適宜読み飛ばしながらよんでください。
 

(32)

【観察】
・new game=名詞のあとにmy sister名詞が続いている。
・動詞はis/主語はit⇒文のとる文型は「SVC」=それはこの新しいゲームです。+姉が…
【思考】
・SVCOやSVCCなどの文型は存在しないので、「my sister」はOやCにできない(もちろんSにもできない)

・new game=名詞のあとにmy sister名詞が続いている。
⇒可能性は4つ
①SVOO/SVOC⇒上記観察より×
②同格⇒「new game」=「my sister」はあり得ない→×
③beingを補って分詞構文⇒それは新しいゲームです+姉が…なので(…であるとき/…であるならば/…であるので等の訳もあり得る)⇒(下記④に比べ相対的に)自然な訳にならない
④関係詞の省略 It is this new game which my sister …⇒それは姉が…した新しいゲームです⇒(③に比べ相対的に)自然な訳になる。

・It is this new game which my sister … であるならば
①「my sister…」の部分は目的語が欠けている不完全な文でなくてはならない。
②そもそも…の部分の冒頭には動詞がはいる。
③現在、「この新しいゲーム」をプレーしている(占有している)のはDaleなので、おそらく動詞は過去形

・上記より選択肢を選ぶ
(a)cut it M ⇒完全(名詞は欠けていない)
(b)eat it M ⇒完全(名詞は欠けていない)
(c)figure outとなっており不完全(=「figure out 名」の形にできる)
(d)接続詞+SV⇒×
(e)形容詞⇒×
(f)前置詞+名詞⇒×
(g)形容詞⇒×
(h)句動詞+O⇒完全(名詞は欠けていない)
(i)句動詞+Oとなっており完全 (※意味だけで選ぶとこれを選びやすいので注意!)
(j)動詞+M=自動詞+M⇒完全(名詞は欠けていない)
(k)名詞+前置詞+名詞(または動詞+前置詞+名詞)⇒×
(l)動詞+O+前置詞⇒前置詞は「前置詞+名詞」の形になる⇒前置詞のあとの名詞が欠けている!

以上より、(c)と(l)が残る。
(c)は現在形なので 「今、姉が~しているゲーム」をDaleがプレーしていることになる⇒×

ということで、(l)が正解。(「姉が私に話していたゲーム」となり意味も自然である。)

文型と関係詞の知識で解けました。
単語・熟語の無節操な暗記がなくても正解できるということですね。
この姿勢は大いに参考にしてください。
 

(33)

【観察】
・SVCの文型をとる(そのグラフィックは(33)です。)

【思考】
・SVCのCにくるのは「S=C」といえる名詞か形容詞である。

・これより、選択肢を選ぶ
(a)動詞+O+M ⇒×
(b)動詞+O+ M ⇒×
(c)figure out⇒×
(d)接続詞+SV⇒×
(e)形容詞⇒正解候補
(f)前置詞+名詞⇒×
(g)形容詞⇒正解候補
(h)句動詞+O⇒×
(i)句動詞+O⇒×
(j)動詞+M=自動詞+M⇒×
(k)名詞+前置詞+名詞⇒×
(l)動詞+O+前置詞⇒×

ということで、形容詞の(e)(g)、名詞の(k)が残りました。
S=Cなので、
(e)グラフィック=insane

(g)グラフィック=間違っている、逆説的だ、矛盾している
(paradox=パラドックス、逆接、矛盾、要は間違っているということ)
(k)グラフィック=材料、物質

のなかから最適なものを選択することになります。

(g)(k)では意味が不自然になってしまうので正解は(e)になります。
ちなみに、insaneはもともと「非常識な」という意味ですが、ここでは「イイね!」という意味です。
「えっ?」と思うかもしれませんが、あなたにもなじみ深い現象です。
つまり、こういうことです。
例:「この焼肉、ヤバい!」
訳:「この焼肉、とても美味しい!」
ね。
もともとマイナスの意味を持っていた言葉が褒め言葉になる現象はあなたにもなじみ深いということで受けいれやすいと思います。
 

(34)

【観察】
・try to のあとなので「動詞の原形」からはじまる
・空欄直後に「what節」=名詞のカタマリがある⇒名詞の欠けた選択肢を選ぶ
【思考】
・(32)で各選択肢に名詞が欠けているかどうかはチェック済みだ
・そのとき、「名詞が欠けている」と判断したのは(c)と(l)
・しかし、(l)は過去形から始まっている

ということで、答えは(c)です。
 

(35)

【観察】
・A,B,C,(35)…という「列挙」の形になっている⇒列挙されるのは具体例
・ABCすべてVingで始まっている(動名詞である)

【思考】
・選択肢に動名詞はない。
・選択肢に名詞は(k)しかない。
・選択肢(k)の前置詞likeは「~のような」という意味=「例示」とは相性が抜群に良い

ということで、
答えは(k)に決まりです。
 

(36)

【観察】
・S+助動詞+動詞の原形+(36)という形をとっている
・空欄の直後にカンマ(,)で文が切れており、その直後は「でも、他の選択肢もあるよ」ということが述べられている。

【思考】
・動詞の原形の直後の空欄なので動詞の原形や過去形、過去分詞形から始まる選択肢は×
・名詞、形容詞は文法上入りうるが、
①名詞:(k)「物質と戦う」→× (but節の内容より、戦う相手はenemiesのはず。)
②形容詞:fightにSVCの用法は無い。(きわめて不自然になってしまう)
・ということで、動詞、形容詞、名詞いずれも×

以上より、(d)が正解となります。
「もし戦いたければ戦うことができる、しかし、他の方法もある」という意味になり
文の流れからしても極めて自然ですね。
 

(37)

【観察】
・SVO+空欄になっている
・Sには代名詞が使われている⇒明確化の必要がある

【思考】
・Sに含まれる「them」→複数形の名詞=「enemies」と考えるのが自然。
・「敵を見つけるには思考が必要」の意味になりそう
・(37)にはM、O2、Cが入る可能性あり。
①M:動詞、名詞の選択肢は×。形容詞は直前の名詞「思考」にかかることができる。
しかし、ここでは
・1語の形容詞は基本的に前からかかる
・「非常識な思考」「逆説的な思考」という意味になってしまい、不自然。

⇒ということは、Mになるなら「前置詞+名詞」の(f)しかない。
②O2  SVO1O2になる=Vの意味は「与える」になる。
文意はこうなる。
「敵の発見」は思考に(37)を与える⇒きわめて不自然。
③C   SVOCになる
文意はこうなる。
敵の発見は思考がCであることを求める。
Cにこれるのは名詞/形容詞
・敵の発見は思考が(物質/非常識/逆説的)であることを求める。
⇒すべて不自然

ということで、答えは(f)
 

(38)

【観察】
・S+助動詞+空欄
・空欄で文が終わる。次の文は「(このゲームの)デモ画面をダウンロードできるリンクをあとで送っとくよ。」

【思考】
・S+助動詞+動詞の原形+「Oがあるとすれば「このゲーム」を指す」
・空欄に関係詞がない限り、(関係詞の省略も含む)「不完全文」の出番はない。
・空欄直後の後で、DaleはTaylorにゲームのデモ画面を送ると言っている
「should」の意味は「したほうがいい」などの「おススメ」である可能性が高い
・「動詞の原形」という条件と「完全文」という条件により、候補は(a)(b)(h)(j)(k)(m)に絞られる。
・上記を踏まえ、正解を決定する。
①aゲームをcutする⇒不自然
②bゲームを食べる⇒論外
③hゲームをpass(通過)する⇒「パス」は「合格する(試験を通過する)」か「~しない(~せずに通過する)」である。ゲームをおススメしている文意には合わない。
④j勉強を一生懸命頑張る⇒ゲームをおススメしている文意には合わない。
⑤kゲームのようにstuffして(詰めて)⇒不自然
⑥mゲームを試してみる⇒文意に合う

というわけで、正解は(m)となります。

以上で解説を終わります。

やみくもに単語・熟語を暗記する/させる
ということをせずに
・文型
・品詞の役割/品詞の識別
・関係詞
・助動詞
といった英語の基礎知識で対処できる問題であることがお分かりいただけると幸いです。
それを今後の英語学習(英語学習指導)に活用していただけるともっと幸いです。

それではまた別の記事でお会いしましょう!